1 日本文学/12 大正・戦前生まれの作家/1924 安部公房/8 本・読書とその周辺/87 作品への入り口 安部公房 作品への入り口 Posted on 2021-05-03 安部公房1924年3月7日 – 1993年1月22日シュールレアリスト。不可思議で不条理な世界を描くのが得意な作家。劇団を主宰するなど、幅広い芸術活動を行う。作品は海外でも高く評価され、世界30数か国で翻訳出版されている。ノーベル賞候補と目されながら1993年急逝。 安部公房作品への入り口 【主要作品記事】 「砂の女」(安部公房)①サスペンス・ホラーとしても超一級「砂の女」(安部公房)新潮文庫砂丘へ昆虫採集に出かけた「男」は、砂穴の底に埋もれていく一軒家に幽閉される。その家の「女」は、家を守るために「男」を引き止めておこうとする。考えつく限りの方法で「男」は脱出を試みるが、ことごとく失敗に終わる…。言わずと知れた安部公房の最高傑作、いや戦後日本文学の一つの頂点です。しかし、文学作品だからといって難しく考える必要はありません。本作品はサスペンス・ホラーとしても超一級です。作品は第一章から 第三章まで分かれていますが、 第一章は得体の知... 「他人の顔」(安部公房)気付くと何かがひっくり返っています「他人の顔」(安部公房)新潮文庫液体空気の爆発事故で、重度のケロイド瘢痕を負い、顔を失ってしまった「ぼく」。顔の喪失は職場の人間関係をぎくしゃくさせただけでなく、妻にも関係を拒まれる始末。妻への復讐心から、「ぼく」は樹脂製の精巧な仮面を装着し、妻を誘惑し始める。しかし、「他人」と密通する妻への不信感は募り高まり…。何度読んでも独特の怖さを感じます。読み進めているうちに、気付くと何かがひっくり返っています。読み手は自分がどこにいるのか、何をどうとらえているのか、絶えず... 「方舟さくら丸」(安部公房)①「ぼく」の「孤独」の物語「方舟さくら丸」(安部公房)新潮文庫地下採石場跡の巨大な洞窟。ここは核シェルターとしての船になるはずだった。「ぼく」は仲間を探しに市中へ出かけ、「昆虫屋」「サクラ」「女」がその乗組員となった。四人の奇妙な共同生活が始まるが、侵入者の存在が明らかになり…。核戦争と核シェルターをめぐる壮大なSF作品…と思って読み進めると、拍子抜けします。地下空洞という閉鎖環境の中での、主人公・「ぼく」の「孤独」の物語なのです。地下空洞を私有化占有化し、核シェルターとして整備し、そこに独りで生活していた段階で、... Karen NadineによるPixabayからの画像 飢餓同盟 安部公房 (新潮文庫) created by Rinker Amazon 楽天市場 Yahooショッピング 密会 安部公房 (新潮文庫) created by Rinker 新潮社 ¥737 (2024/05/18 05:42:05時点 Amazon調べ-詳細) Amazon 楽天市場 Yahooショッピング 第四間氷期 安部公房 (新潮文庫) created by Rinker ¥781 (2024/05/18 04:40:33時点 Amazon調べ-詳細) Amazon 楽天市場 Yahooショッピング 水中都市・デンドロカカリヤ 安部公房 (新潮文庫) created by Rinker 新潮社 ¥737 (2024/05/18 12:58:31時点 Amazon調べ-詳細) Amazon 楽天市場 Yahooショッピング